APO-LANTHARも含め、主に点光源の後ろボケがどんな傾向になるのか、各レンズでテストした。テスト方法はいい加減。大体同じサイズに写るように、レンズごとに多少カメラを前後させている。
左からF1.4, F2.0, F2.8で、上から
・Voigtlander APO-LANTHAR 50mm F2 Aspherical E-Mount
・LEICA Summicron-R 1:2/50 (Type I)
・LEICA DR Summicron M 1:2/50
・Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZF.2
・smc PENTAX-FA 50mm F1.4
・Super-Takumar 1:1.4/50(後期)
・7artisans 35mm f1.2
・Fujinon XF35mm F1.4 R
・Fujinon XF35mm F2 R WR
最後の3本はAPS-Cで、それ以外はフルサイズで撮影。
玉ボケの質を見たいだけだったので、ISO感度やシャッタースピードなどの条件は合わせていないため、明暗はばらばらである。
フォーカス位置はシロモの目~五条の髪あたり・・・下の文字に合わせればよかったかもしれん。全体像では、何となくしか分からないので拡大する。
中央
中央拡大に写っている背景の緑LEDのボケサイズを見ると、FA50のF2.8がなんか小さい気がするので、絞り値を間違ったかもしれない。
背景の白い玉ボケ(鉄格子にLEDライトを当てた)を見ると、APO-LANTHARは見事に縁取りが出ていない。PlanarとSuper-Takumarはかなり縁取りがある。これは実感通り。Summicron-Rもわずかに縁取りが見える。
Planarも1段絞れば縁取りは解消する。Super-Takumarは2段かな。
FA50と7artisansは解像しないなぁ。まぁ、これも実感通り。
XF35mmF1.4もXF35mmF2も、ボケに縁取りはなく、綺麗。
周辺
左上のLEDを見ると、口径食が良く分かる。口径食を改善したいと思って1段絞った場合、絞りが円形でないとカクカクするので、絞っても円形を保つAPO-LANTHARと7aritisans、XF35/1.4、XF35/2の良さが光る。・・・イルミネーションを撮るなら、口径食と絞り形状の両方の観点で、(ちょっと絞って)全域で点光源が円形にボケるこれらのレンズがいい。
解像
最後に、気になったので解像感についても一部だけチェック。「呪術廻戦 × モルカー」の文字の「戦」にフォーカスを合わせて撮り直し。6000×4000画素の中央を等倍で切り出した。周辺は知らない。
APO-LANTHARが一番いいのは当たり前として、驚くべきことにAPO-LANTHARにもっとも肉薄するのはSummicron-Rである。色にじみはわずかにあるが、あまり目立たない。見事というしかない。
Planar 50mm F1.4とFA50mm F1.4は開放はほわほわ、1段絞ってF2でも前2者ほどの解像感はない。色にじみも多い。明らかに前2者に負けている。
XF35mmF1.4は開放では解像感はない。F2に絞るとキリっとするが、APO-LANTHARにははるかに及ばない。XF35mmF2は、XF35mmF1.4を1段絞ったのとよく似ているが、わずかに甘い。色にじみはほぼ見えない。
1億画素でも解像すると言われるAPO-LANTHARの威力を確認できた。しかしSummicron-Rは57年前のレンズで、ほかの5本は今も新品(FA50は先月マイナーチェンジしたが)で買える現行レンズやで。バグっているな。