レンズは資産、ボディは消耗品と言うが(言わない)、私がこれまでに使ってきた一眼ボディについて振り返る。
Nikon FE2 (1995?~)
親のお下がりをもらい、8, 9年くらい使った初めての一眼レフ。主に現像に出した時にもらえる27枚撮りくらいのコダックのフィルムを使っていた。小型軽量でスペックも結構高く、今思っても良いカメラだったと思う。これでカメラの基礎を学んだというのは、少しだけ誇れることのような気がする。
外観 :★★★★★
画質 :-
機能性:★★☆☆☆(1/4000sが切れる。MFだけど)
操作性:★★☆☆☆
携帯性:★★★★☆
総合 :★★★★☆
Pentax *ist DS (2004~)
デジタル一眼レフが欲しくて、コニカミノルタ α-7 DigitalやNikon D70など、色々悩んだ末、2004年末にこれを買った。当時PentaxのOptio Sというコンデジを使っていて、それを気に入っていたのも一因だった。そして沼に落ちた。
K10Dを買った後も、ヨーロッパ旅行には小型軽量なこちらを持って行ったくらいには愛用していた。
外観 :★★★★☆
画質 :★★☆☆☆(今となればデジタルくさい絵作り)
機能性:★★☆☆☆(特別な機能はない)
操作性:★★☆☆☆
携帯性:★★★★☆
総合 :★★★☆☆
Pentax K10D (2006~)
*ist DSから大幅に進化し、1000万画素、防塵防滴、ボディ内手振れ補正、前後ダイヤル・・・当時それはもう、完璧なものに思えた。期待は高かったが、この頃のデジカメの進化はめまぐるしく、やはり発展途上のカメラであり、不満も少なからずあった。
まぁ、バコンというシャッター音は萎える。萎えた。
外観 :★★☆☆☆(まぁ・・・ダサい)
画質 :★★★☆☆
機能性:★★★☆☆
操作性:★★★★☆(前後ダイヤルによるハイパー操作系は良かった)
携帯性:★★☆☆☆
総合 :★★★☆☆
Pentax K-7 (2009~)
これまたK10Dからは明らかな進化を感じた。まず見た目がとてもいい。歴代のPentaxのデジカメではトップだと思う。カメラ自体の質感が良く、全体的にとても洗練された。低感度は高画質、高感度は低画質。
かなり気にいっていたがある日、適当にSDカードを入れたら、中の端子をひっかけてひん曲げて壊してしまった。慌てて中古のK-5を買った。
割とトラウマになっていて、今でもSDカードを差し込もうとするたびにフラッシュバックする。
後日、何度も何度もトライして、折れた端子の代わりになる鉄片を入れ、SDカードを認識させることに成功し、それ以来そのSDカードは抜いていない。データはUSBケーブルで吸い出す。ということで、修理するでもなく売るでもなく、いまだに手元にある。
外観 :★★★★★(かっこいい)
画質 :★★★☆☆(高感度は弱い)
機能性:★★★☆☆
操作性:★★★★☆
携帯性:★★★☆☆
総合 :★★★☆☆
Pentax K-5 (2012~)
K-7で特に不満はなく、壊れなければK-5を買うつもりはなかったが、買ってみれば高感度がかなり使い物になるようになったのはとても良かった。ノイズレスなカメラの快適さが身に染みた。
充電器欠品で安売りされていたが、K-7の電池と充電器が流用できるので、安く買えた。また、中古で買った直後に、ミラーが返ってこなくなる故障が発生したが、中古の保証期間内だったので事なきを得た。
このころ、航空ショーやF1などによく行っていて、70-200mmF2.8や300mmF4で連射しまくっていたため、ショット数だけなら私の歴代カメラ中、最多だったりする。
結構長く使ったが、X-T2と入れ替わりで売った。いいカメラだった。
外観 :★★★★★(K-7とほぼ一緒)
画質 :★★★★☆(高感度も使える)
機能性:★★★☆☆
操作性:★★★★☆
携帯性:★★★☆☆
総合 :★★★★☆
Sony NEX-6 (2013~)
私史上初のミラーレスだが、過去最短で手放したボディである。小型軽量で、操作性自体は悪くなかった。当時フォーカルレデューサーレンズ入りのマウントアダプターが出てきていて、それによって小型フルサイズもどきとして使う、オールドレンズ用のサブカメラのつもりで買った。
なじめなかったのは、EVFでのぞいた絵は素晴らしいのに、撮れた絵はそうでもない、ということがよくあった点。
許せなかったのは、出てくる絵がなんとなく緑がかっていることが多いこと。青いPentaxや黄色いNikonも大概だと思うが、緑は嫌だった。生気がなくなる。
X-E1購入後すぐではないが、半年もせず手放した。
外観 :★★★☆☆(少し安っぽい・・・実際安いんだけど)
画質 :★☆☆☆☆(緑っぽいのは好みじゃない)
機能性:★★★☆☆
操作性:★★★★☆
携帯性:★★★★★
総合 :★★☆☆☆
Fujifilm X-E1 (2013~)
ということで、NEX-6から1, 2か月後と言う異例の短期間でこちらを買ってしまった。EVFの拡大ボタンが操作しやすく、これもフォーカルレデューサーレンズ入りアダプターで、オールドレンズ遊びが捗った。全体的なレスポンスや操作性はあまり良くないが、とにかく出てくる絵がとても好ましかった。露出とWBの安定性、そして絶妙の彩度とコントラスト、ダイナミックレンジ。これがFujifilmの真骨頂か、と。
なお、Fujifilm純正のレンズを付けるとAFはイマイチ、MFもできたもんじゃない、という残念な感じで、MFレンズをマウントアダプターで付けて使うのが良い感じだった。
ずっと一眼レフ(K-5→D600→K-1)のサブとして併用していたが、じわじわとメインとして使うようになっていき、今後はミラーレスの時代だと確信するに至ったカメラだった。
X-E3を買った頃、使わなくなったので、友人に譲渡した。
外観 :★★★★☆(パクリ感は否めない)
画質 :★★★★★(驚いた)
機能性:★★☆☆☆
操作性:★★☆☆☆(熟成不足)
携帯性:★★★★★
総合 :★★★☆☆
Nikon D600 (2014~)
もう待っていてもPentaxからフルサイズ一眼レフが出ることはないのかなと半ば諦め、安くなっていたD600を買った。
が、想像以上にNikonの色づくりが嫌いだということに気づかされた。黄色い。黄ばんでいる。黄ばみ度合いは場合による。必然、RAW現像が必須になり、めんどくさい。X-E1は撮って出しでとんでもなく素晴らしいJPEGで、それと比較すると、もう使っていられなかった。あと、ファインダーもピントの山がつかみにくかった。
意地で使い続けていたが、K-1が出たらあっさり手放した。
外観 :★★★☆☆(Nikonにしてはいい方)
画質 :★☆☆☆☆(黄ばむ)
機能性:★★★☆☆
操作性:★★☆☆☆(ファインダーいまいち)
携帯性:★★★☆☆
総合 :★★☆☆☆
Pentax K-1 (2016~)
もう出ないだろうと思っていたPentaxのフルサイズが出て、思ったより高いなぁと思いつつも買わざるを得なかった。我々は10年待ったのだ。
出てくる絵も操作性もファインダーも申し分ないが、重い。ファイルサイズも、重い。もちろんPCでの現像処理も、重い。
だが、FA77 Limitedをはじめとするフルサイズ用レンズの真価を発揮しまくるので、撮りまくった。繰り返すが、ファインダーがすごくいい。K-3 IIIでやたらファインダーを推していたが、あれよりもはるかにいい。フルサイズとAPS-C を比較するのもフェアじゃないが。
背面液晶のギミックは要らないかな。2軸チルトがいい。
X-E1が良くて、D600が良くなくて、ミラーレスへの移行を検討している中での登場で、これが私の中で最後の一眼レフとなるかもしれないという予感はあった。それは実際そうなったのだが、しかし予期しないほどに素晴らしいカメラだった。今も手元にあって、年数回は使う。
外観 :★★★☆☆
画質 :★★★★★
機能性:★★★★☆
操作性:★★★★★(かなりマニアックだけど)
携帯性:★☆☆☆☆(重すぎる)
総合 :★★★★☆
Fujifilm X-T2 (2017~)
X-E1と各種一眼レフを併用する日々の中で、今後はミラーレスだと確信した結果、初めてミラーレスをメインカメラとして買った。
X-E1からAFが大幅に進化して、まともに使い物になるようになった。レスポンスも相当良くなった。背面のジョイスティックの操作性がとてもいい。2軸チルト液晶も必要十分である。電子シャッターで1/32000sが切れるのも最高だ。EVFも滑らかで確実に進化している。露出補正ダイヤルも明らかに使いやすくなった。
今から見ても、X-T2は高感度に強く、ノイズが少ないのがとてもいい。私は基本、高感度ノイズが嫌いなのだろうと思う。
全体的に、動きものを追わなければ、今でも第一線級で戦えるカメラである。久々に海外旅行に行くのを機に、X-T5に買い替えた。
外観 :★★★★★(某RTS風、かっこいい)
画質 :★★★★★
機能性:★★★★☆(動体のAFは、ね・・・・)
操作性:★★★★★
携帯性:★★★★☆
総合 :★★★★★
Fujifilm X-E3 (2019~)
X-E1ではX-T2のサブは務まらないので、底値になっていたX-E3を中古で買った。この小型軽量とジョイスティックなどの操作性はとても良いが、固定液晶は残念。基本的にサブか小旅行時しか使わないので、そこまで利用頻度は高くなかった。3年使い、α7Cを買う資金として売ったら、買った時よりも高く売れてしまった。
外観 :★★★★☆
画質 :★★★★★
機能性:★★★☆☆
操作性:★★★☆☆(タッチパネル操作を想定してか、ボタンが少ない)
携帯性:★★★★★
総合 :★★★☆☆
Sony α7C (2022~)
レンジファインダーのレンズ(CONTAX G)に手を出してしまい、それを使えるボディを買う羽目になった。するとLeica Mレンズも使えるようになってしまった。困った。
メインカメラはX-T2のままで、こちらはサブである。許せなかったNEX-6とは違い、Sonyの絵作りも悪くないものにはなっているが、Fujifilmには及ばない。
バリアングル液晶は思った以上に使いにくい。裏返して普段は液晶を隠しておくと、ぱっと開くとすぐにライブビュー撮影できるので、この運用がいいのかな。
AFボタンにEVF拡大を割り当てるといい。露出補正ダイヤルなど、基本的な操作性は良好。どこかのカメラみたいに電源スイッチが左上にあったりすることはない。AF/MFの切り替えと、電子/メカシャッターの切り替えをどこかに割り当てたいが、ボタンが足りない。
このサイズ・重量で手振れ補正入りのフルサイズなので、レンジファインダーレンズの母艦としてはベストだと思う。
外観 :★★★★☆(フラットトップも結構好き)
画質 :★★★★☆
機能性:★★★★☆(チルト液晶だったらなぁ)
操作性:★★★☆☆(ボタンが足りない、タッチ不便など)
携帯性:★★★★★
総合 :★★★★☆
Fujifilm X-T5 (2023~)
X-T2→X-T3はあまり変化がないし、X-T4は手振れ補正が入ったが、でかく重くなってバリアングル液晶になるなど退化が激しかった。しかしX-T5は考えうる限りの最高の状態で出てきて驚いた。X-H2との棲み分けが良かった。
なお超品薄で、注文から納品まで2か月以上を要した。旅行には間に合ってよかった。