発売当初から興味があったが、高いので二の足を踏んでいた。納期半年待ちとかいう時期も長く続いたようだが、今は在庫もあり、即納される。
この距離、この画角でこれだけボケるとは、これは表現の幅が広がるぞ、と感じた瞬間だった。
ただボケ量を稼ぐだけなら、望遠を使ったり、被写体に寄ればいいのだが、それでは撮れない写真は確実にあると思う。慣れ親しんだ50mmの画角で、ある程度離れた距離で、主題と背景を分離できる。
F1から滲まず、ゆるくなく、文句なく解像し、それでいてボケの質も申し分ない。ただし、こってりしたボケではなく、かなりあっさり系。
もちろん、50mm F1というスペックの割にはかなり小型軽量であることは理解しているが、さすがに重くてでかい。肩がこる。
このサイズでF1なので、当然と言えば当然だが、口径食は激しい。ここはトレードオフなので、文句はない。
パープルフリンジも相当激しいが、これはある程度消せるものなので、実害は少ない。1枚目の作例はある程度消している。
この位置関係でこれだけボケるとは!っていう、しょうもない作例を量産しがち。でもこの立体感が癖になる。
というわけで、ここではそういう(50mm F1.4や85mm F1.4では撮れなさそうな)作例ばかりを集めてみた。
NOKTON 50mm F1.1やF1.2だと、これよりかなり安く買えるので、その0.1や0.2のF値に意味があるのか?と問われれば「NO」・・・なんだけど、F1なのに開放から使い物になるという超技術には価値がある気がした。