フジについて

 フジはさも写真文化を大切にしているようなことを口で言っておいて、長きにわたり転売対策は怠り、品薄商法を良しとし、発売からたかが7, 8年程度で修理できなくなることなど、実際には拝金主義的な行動が多く見られるようになって、今はフジとは少し距離を置くようにしている。

 私はX-E1, X-E3, X-T2, X-T5, X100T, X100V, GFX50S IIを使ってきたロイヤルカスタマー、だった(過去形)。

モデル発売修理終了年数
X-T12014/22021/67.3
X-T22016/92024/67.7
X-E12012/112020/67.5
X-E22013/112021/67.5
X1002011/32019/68.2
X100S2013/22020/67.3
X100T2014/112022/67.6
X100F2017/22024/37.0
私調べ(網羅はしていない)
XF90/2

 10年かけて作られてきたブランドが、ここ数年でかなり毀損されたと思う。12年来のフジユーザーとしては、自分は大切にされていないと感じる。私の印象では、この数年で総ユーザー数は増えているだろうが、ロイヤルカスタマーは激減しているのではないだろうか。

 これでは全然ライカにはなれないな、と思う。悔い改めてほしい。

XF90/2

 対してSonyはファームウェアアップデートで旧機種に新機能が付くことはまずないものの、1世代前の旧製品も併売し続ける傾向にあるため、製造終了後7年間というのは結構長い。Sonyの平均モデルチェンジサイクルは大体3年なので、Sonyは発売から約13年修理できる(と考えられる)のに対して、フジは発売から約7年である。

XF14/2.8

 私はX-T2を発売から約1年後に買い、そこから約6年間使った。手放した数か月後には修理受付終了したということだ。これは短すぎるだろ。どんなに短くても10年、またはモデルライフ終了から7年だろ。

XF35/1.4

 X-T5は2030年頃に、GFX50S IIは2029年頃にそれぞれ修理できなくなり、壊れるまでは使うつもりではある。だが、今後は発売後15年は修理できます!くらいのアナウンスが出ない限り、今後フジの製品は買わないだろう。

XF35/1.4

 ということで今年に入ってから、Xマウントレンズを4本、GFレンズを1本を売却。Xマウントレンズは累計18本使ってきたが、今はXF14/2.8, XF35/1.4, XF90/2の3本のみとなった。このX-T5が父の遺品でなければ、Xマウントのすべてを放出していたかもしれない。

XF35/1.4

 1月にメインシステムをαに移行したので、X-T5を持ち出すのは2か月ぶりだった。やはりXF35/1.4は別格に良い。1段暗いけど、Planar T* FE 50/1.4 ZAとも十分に渡り合える。

XF35/1.4

 X-T5の画は、GFXほどではないが、やはりいい。普段はProviaをよく使うが、今日はリアラエースをメインに、たまにクラシックネガで撮影。でもX-T2で大好きだったAstiaが使い物にならなくなったのは悲しい。

XF35/1.4

 カリカリにシャープなレンズは、被写体の質感を表現するのには向いていないと思う。でも解像していないと、それはそれで質感が出ない。そういう意味でも、このXF35/1.4は軽く絞ると解像はするけどカリカリにはならない。開放では柔らかく、理想的である。

XF35/1.4

 今後、Xマウントはたまに気分転換にこの残った3本で撮影する、というスタイルでいいかな、と思っている。

XF35/1.4

 α7Cでは忌避しがちな白飛びを、X-T5ではなぜかあまり気にせず撮っている自分がいる。やはりカメラが違うと、自分の中のスイッチもどこか切り替わっていると思う。

XF35/1.4

 フジの画作りを自分なりに研究して、αの現像も色々試行錯誤して、それなりに納得できる画は出せているが、フジは撮って出しでいけるのがいいなぁ。なお、逆にフジはRAW現像はとっても面倒。撮影時に設定を詰めるほうが良い。

XF90/2

 XF90/2も別格。何をやっても、本当に美しく写る。AFも高速なので、最近αでよくやっているAF-Cとトラッキングでの撮影もできる。これは快適。ただ、電源をオフにしてレンズを揺らすと、手振れ補正ユニットがコトコトと音がするのはいただけない。

XF90/2

 カメラ、レンズの性能や撮れる画を見れば、今どきのフルサイズミラーレスにもまったく引けを取らないのに、私はフジに幻滅しているため、テンションはマックスには上がらない。