COLOR-SKOPAR 50mm雑感

 このレンズの良いところ、それは小っちゃくて軽くて、イキっている感じが全くないのに、なんか異様に気持ちよく写るところ。

  • レンズ:Voigtlander COLOR-SKOPAR 50mm F2.2 VM
  • 評価 :100点(暫定)

 M11とほぼ同時期に買い、まだ3か月ちょっとしか使っていないけど、個人的評価は100点である。まさかの100点。1年使ったら、もう一度見直して評価点を暫定から確定へと移行しよう。

 以下、注釈のない限り写真はすべてM11 + Color-Skopar 50/2.2による。

 レンズ沼に「上がり」なんてものがあるとしたら、私が知る限り「上がり」に最も近いレンズは、このColor-Skopar 50/2.2だ。

 このレンズの持つ最強の性能の一つは、とにかく持ち出す気になるところ。M11とのマッチングも良く、気持ち的には、このレンズを付けた方が軽くなるとさえ錯覚する。

これだけX100Vで撮影、保護フィルターを付けてみた

 また、ルックスもとっても良い。ゴツくなく、奇をてらった形でもなく、ただ実直で誤魔化しがない。だが野暮ったいわけでもなく、堅苦しいわけでもない。

 私はレンズの鏡胴はシルバーにしたけれど、ブラックのM11ともよく似合う。ブラックとブラックも良いし、シルバーとシルバーももちろん良いだろう。

 問題点はシルバーの薄型39mm保護フィルターがあんまりないこと。厚いのは売ってるんだけどね。この薄さをスポイルするのも悲しいので、フィルターもフードもなしで使っていた。今のところ前玉触ってしまったとか、ぶつけたとかいう悲劇は起こっていない。

 でも探したら手元にマップカメラ(製造は多分MARUMI)のシルバーの薄型39mmフィルター(販売終了品?)があったので、今後はこれを付けようと思う。DR Summicron-M 50mmに付けていた。Summicronには黒とか厚めのフィルターを付けても、被せフード内に隠れるから、それでいいや。

 載せた写真は全部蔵出しだけど、ざっくりピックアップしてきたら、大量に写真があるな。その出来栄えの程度はともかくとして。

 地味な問題として、絞り値を確認しようと絞りリングを見た瞬間、2.2が22に見えて、えっ!?F22?って思ってしまうことが多数。このレンズはF16までしかストップはないけれど、一般的にF2.2よりもF22の方が見慣れているよね。

 これまでさんざん標準レンズ沼に陥り、これだ!という標準レンズに出会えずにいたのに、今年に入ってからPlanar T* FE50/1.4 ZAにColor-Skopar 50/2.2に、Summilux-M 50/1.4 ASPH.と、3本もの素晴らしい標準レンズと出会った。

 正確にはここ数年XF35/1.4には満足していたのだが、あれはXマウントでしか使えないしなぁ。

 PlanarとSummiluxは、ともにフラッグシップともいうべきガチなレンズなので、ある種の緊張感がある。そして重い。

 対してこのレンズは使っていて心穏やかになる。そして軽い。

 光学性能も十分に出ているのだと思うけど、このレンズを使っていると、光学性能なんてまったく気にならない。レンズによっては、使っていると性能の粗が見えて、どんどん萎えていくなんてこともあるし、逆にすんげーレンズだなぁ!って、やたら性能に目が行くレンズもある。件のPlanarもSummiluxも後者だ。

 だがこのレンズは、使っていてそんな邪念は一切浮かばない。息をするように何の引っ掛かりもなく撮影と散歩に没頭できる。それってすごいことだと思う。

 むりやり弱点を挙げるとすれば、それは0.5mまでしか寄れないことだ。XF35/1.4なら0.28mだが、Planar T* 50/1.4 ZAもSummilux-M 50/1.4も最短0.45mで大差はない。距離計連動限界の0.7mよりは寄れるし、もちろんその際はライブビュー等が必要なのはSummiluxも同じ。

 50mmで0.5mならまぁ、とりあえずそんなに困ることはない。

 これなんかも撮って出しだけど、シャドウが粘るよねぇ。M11。トーンが気持ちいい。このレンズとのマッチングも良いのだろう。

 これを買った半月後くらいにSummiluxを買い、それからSummiluxの方が2倍近く多くの写真を撮っているが、この3か月の結論としては、私の中での総合的な評価ではColor-Skoparがわずかに上である。性能、表現力の上限は圧倒的にSummiluxなんだけど、これまた圧倒的なコスト・重量・サイズ・ルックス差で相殺し、最終的に使っているときの気分の良さで勝負が決した。

M11でのレンズ使用率

 まぁ、立ち位置が全然違う2本だから、直接比べるものではない。やっぱり気分の問題だ。スナップでの出番は食い合うけど。

 軽いから持ち出すし、持ち出したらいつも気持ちよく撮れるし、家に帰って見返してみたら想像以上によく写っている。その成功体験がまた次に持ち出す機会へと繋がる。そりゃ100点ですわ。非の打ち所がない、正のループ。

 表現力と、見栄も含めてSummiluxは使い続けるけれど、少なくとも今のところ、M型ライカにはこれが本当にベストだと確信している。

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