まぁデカいが、散歩に持ち出せないこともないサイズだ。APO-LANTHAR 90mm F3.5を付けて歩く。
センサーサイズが大きいからといって、ボケはフルサイズより0.5段くらい大きい程度で、使用感としてはフルサイズの違いは誤差の範囲内だと思う。F値は明るくないと、ボケない。F3.5では多少不満がある。
でもF値が明るくて収差の残るレンズはフルサイズの方が似合っていて、GFXにはF値が暗めでも収差のないレンズが合う気もする。FA43mm F1.9 LimitedやPlanar 50mm F1.4 ZF.2のような、過剰補正気味の球面収差があるレンズは、ちょっと違うと感じる。
ダイナミックレンジや諧調感やノイズの少なさなど、なんやかんやの積み重ねなのか、明らかにSONYフルサイズとは全然違う絵が出てくる。これはX-T5にも出せないような気がする。これはJPEG撮りで、レタッチでわずかにカーブを触っているので、ベストの諧調ではないはずだが、それでも文句ない。
フジの絵作りに惚れて、もう10年が過ぎたが、今でも色褪せない。
なお、1週間くらいGFX50S IIばかり触っていて、久々にX-T5を触ったら、「ちっっっさ!」と思った。
やはりGFXシステムの最大の問題点は、レンズだ。ちょうどいいレンズがない。
中望遠は好きだし楽しいけれど、標準レンズが欲しいなぁ。焦点距離50~65mm程度で、F2前後で、ボケが綺麗で、解像度が高くて、色収差が少なくて、ほどほどに安くて軽くて小さいレンズが。
MACRO APO-LANTHAR 65mm F2のFマウント版・・・出るわけないなぁ。VoigtlanderではNOKTON 58mm F1.4くらいだけど、でも絶対フリンジが出るよな。フリンジの出るレンズはもうお腹いっぱいだ。
手持ちではSuper-Takumar 55mm F1.8が44×33フォーマットで蹴られないのは意外だった。解像度は低いが、ボケ味はSuper-Takumar 50mm F1.4などとは比較にならないほど綺麗だし、意外とフリンジが出ない。フレアは出る。歪曲はほどほど。
そのうちお金をためてGF55mm F1.7を買うことを念頭に、Super-Takumar 55mm F1.8で、この画角、このF値、この最短撮影距離で満足できそうか、試してみようかな。でもほぼ同等の基本スペックで値段が100倍以上違うとか笑える。