既視感のあるタイトルだが、以前買って半年で手放したのはMCの方。
以前のは絞っても周辺画質が悪く、外れ個体である気がして一度手放したが、後から撮った写真を見直すとそこまで悪くない気がしてきていた。そこに限定版が出る、というので飛びついてみた。具体的にはちりめんフードが決め手だった。
通常版よりもかなり割高だが、私の中での言い訳は、ちりめんフードに2.5万円、マット塗装とダイヤモンドローレットに1万円、限定版であること(シリアルナンバー)に1万円、かな。納得。
結論としては、やはり個体差はあったのだと思う。収差により、開放では周辺部の点が点に写らない傾向は同じだが、その度合いは記憶にある前の玉よりもかなりマシに感じる。厳密に比較したわけではないが、以前のは周辺部に小さめの文字を写すと読めないくらいに像が崩れていたが、この玉は最低限、芯があってちゃんと読める。
シングルコートだということで、すこしレトロな色合いのクラシックネガのフィルムシミュレーションを主に使っている。
中心部の解像感については、以前の玉はF2.8ではもっとキレッキレだったような・・・。MCでない所為か? でも以前のは、どのF値でも周辺と中心で解像感に差がありすぎるのが不満だったので、これはこれで良し。
以前の玉よりもフリンジが少ない気がする。F1.6とかF1.8で目立つフリンジは消える。これは嬉しい。当然だけど口径食、周辺減光は前の玉と変わらない。
でも塗装が違う所為なのか?ヘリコイドの滑らかさがいつものコシナクオリティではない。いや滑らかなんだけど、シャー・・・と、かすかに擦れるような音がする。減点。
X100Vもそうだが、ダイヤモンドパターンのローレットはホコリが付くと取れにくいので、そんなに好きじゃない。高級感はまぁ、分かる。
光芒の出やすさは以前と同じ。
開放では滲むが、目が慣れてくるとピントの山も見えてくる。この滲んだ線の細い写りは癖になる。以前も書いた通り、開放で滲まないところでピントを合わせると、ベストな解像感が得られない。
MFが楽しく、寄れて、絞りで描写が変わる、換算35mm相当の大口径レンズ。それは以前の玉と同じなんだけど、明らかにこの玉の方が気分が乗る。
撮って出しでこの夕焼けが出るのは、やはりX-T5は良いな。X-T5を使う自信が少しずつ付いてきた。だいぶ思い通りに撮れるようになってきた。
しかし限定版なのに予約では全然売り切れなくて、不人気なのかな、と心配になっていた。発売後1週間くらいで売り切れていた気がする。私はもともと自分で使っていた方のX-T5を売ったあぶく銭(ポイント)で買うため、予約開始時期から少し遅れて、中途半端なタイミングで予約したので、中途半端なシリアルナンバーだった。いいけど。
↑は今回のテスト撮影ではお気に入りのショット。モノクロは甘え。
まだ5,6回しか持ち出していないが、今のところ夕方~夜ばかり。NOKTONだから、ではなく、まだ日中は暑すぎて歩けないからな。