Voigtlander HELIAR 40mm F2.8

 Mマウントレンズだが、Mマウントのカメラでは使えないという、とんでもレンズ。ヘリコイド付きMマウントアダプター側でフォーカスを調整するためだ。しかも沈胴。ちなみにMマウントカメラ用も売っているが、2倍くらい高くて、沈胴しない。

 色々機材を売っぱらったあぶく銭で買ってしまった。Voigtlander純正のVM-E Close Focus Adapterと合わせて使うことになっているが、SHOTENのLM-SE M (L)でもちゃんと使える。

 簡素な光学系とは思えない、好ましい描写。トリプレットに毛が生えた程度と思いきや、テッサーやエルマーよりはリッチな構成なのか。でも昔のヘリアーとは構成がちょっと違うね。

 ヘリコイド5mm繰り出しのLM-SE M (L)との組み合わせで、41cmまで寄れる。4mm繰り出しでは50cm、4.3mm繰り出しでは45cmだそうだ。

 操作性も驚くほど問題ない。沈胴させると素晴らしいコンパクトさ。

 線は太めで、繊細とは言えない。

 絞ればこの通り、周辺減光はほぼ解消する。

 欲を言うのであれば、焦点距離は35mmか45mm~が良かった。

 周辺減光が大きいレンズは、トリミングがしにくい。していないけど。

 ボケの質も量も不満はない。

 どの切り口で見ても「これでいいやん」以外の感想が出てこない。